ある企業で研究者として働いていた「みりん」です。
本記事では企業研究者という職業に興味を持っている人向けに、企業研究者への就職方法について紹介します。
私の研究所はそれなりに大規模な研究所でしたが、同僚や同期を見ていると、企業の研究者へのなり方は大きく3パターンに分かれていました。
大学院修士課程を出て企業の研究所に就職する
企業の研究者で最も多いパターンが、大学の修士課程を卒業して、新卒で企業の研究所に研究職として就職するパターンです。
私もこのパターンで就職しましたし、同期の9割はこのパターンでした。
大学の研究室と強いコネクションを持っている場合は推薦枠で入っている人もいましたし、大学にリクルーターがやってきて勧誘された人(この場合でも面接を何回か受ける)、一般応募で応募して面接を突破して採用されているケースもありました。
修士課程での研究内容は、就職後の研究内容と直結している場合もあったり、なかったりで人によるというのが正直なところです。
私の場合は、大学院での研究が理学系で、就職してからの研究テーマが全く違うテーマだったので、私の場合は研究内容が買われたというより、ポテンシャル採用だったと思います。
逆に、学部出身の人は研究所には少ない印象を受けました。
20年ぐらい年齢が上の上司には学部出身の人もたくさんいたのですが、私が働いていた企業では方針が変わったのか、同年代はほぼ院卒という異様な環境でした。
大学院博士課程を出て企業の研究所に就職する
もうひとつのパターンが、修士のあとの博士課程を修了して入社してくるパターン。
同期の1割ぐらいは、博士課程を卒業して入社している人たちがいました。
博士課程で研究していた内容と、関連研究を行うことを入社後も期待されている方が多かった印象です。
3年間の過酷な研究生活を耐えてきた人たちだけあって、落ち着いている人が多かったですね。
彼らはやはり同期の中でも知識があって落ち着いているので、入社研修でも、いい意味で博士課程の人たちは「大人」という雰囲気があって目立っていました。
また、気になる待遇ですが、修士卒の人たちと比べて、入社時の職位が1段階だけ上でしたね。
配属先も、今まで研究してきた研究テーマに関連したチームに配属されているように感じました。
研究所がある企業に就職して、研究所に社内異動する
研究所には人材交流と称して、事業会社と研究所間で人の異動があります。
研究所から事業会社に異動する人もいますし、逆に事業会社で技術職を行っていた人が研究所に異動してくる場合もありました。
ただし、異動で来た方々は2−3年で事業会社に戻ってくパターンが多いです。
事業会社でのビジネス経験を活かして、「ビジネスではこういったことが求められている」といった研究のタネになりそうなアイデアを提案している事業出身の先輩も多かったです。
研究所にいるとビジネスのことがわからなくなるので、こうしたビジネスのことをわかっている人は重宝されると感じました。
まとめ|企業の研究所に就職する王道の方法は修士卒からの就職
企業の研究所に在籍していた経験から、企業の研究者として働く方法について紹介しました。
3つの方法を紹介しましたが、どうしても研究者になりたいという方は、理系の大学・大学院に進学し、そこから研究所に就職するのがおすすめです。
大学院での研究内容は、就職したい会社の事業内容と関連があると採用されやすいですが、関連がなくても私のように採用されるケースもありました。
企業の研究者になりたい方の参考になると嬉しいです。