プロダクトマネージャー(PDM)という職種があることを知っていますか?
1割ぐらいの人しか聞いたことがないかもしれません。
GoogleやFacebookなどGAFAなど、欧米のIT系企業ではプロダクトマネージャーという職種は広く知られていますが、日本だと最近になって設定されてきた印象ですね。
会社によっては、プロデューサーと呼ばれていたところもあるようです。
平たく言うと、プロダクトマネージャーとは製品開発を行う職種のことです。
私は今、IT企業でプロダクトマネージャーという仕事をしています。
前々職、前職でもプロダクトマネージャーをしていたきたので、かれこれ10年近くプロダクトマネージャーという仕事をしてきたことになります。
日本でもメジャーになりつつあるプロダクトマネージャーという仕事の内容について紹介していきますね。
- プロダクトマネージャーは製品を成長させること
- [番外編]プロダクトマネージャーになったきっかけ
- プロダクトマネージャーをやっていて楽しいときは?
- プロダクトマネージャーで辛いことは?
- プロダクトマネージャーはプロジェクトマネージャーと違う?
- プロダクトマネージャーになるために必要なスキルは?
- プロダクトマネージャーになるために必要なスキルを身につけるには?
- プロダクトマネージャーにオススメの本は?
- プロダクトマネージャーになる方法は?
- プロダクトマネージャーの転職方法は?
- プロダクトマネージャーはこんな人にオススメ
プロダクトマネージャーは製品を成長させること
欧米では、プロダクトマネージャーという職種はかなり知られており、Product Managerだったり、PM(日本ではPDM)というよばれ方をします。
責任の範囲は、会社によって違いますが、特定の製品の開発〜販売・サポートの責任者として、その製品が成長するために何でもするのが仕事です。
簡単に言うと、プロダクトマネージャーは、自分が担当した製品を自分の子供のようにしてかわいがって、どうやって成長させようかを考え、実行していく仕事です。
ゆえに、欧米では「CEO of Product」とも呼ばれます。
製品によっては、市場から撤退するフェーズのこともあります。
そんなときには、どうやったら既存のお客様に迷惑をかけずに、スムーズに市場から撤退し、お客様に代替製品の提案をできるかといった仕事も行います。
プロダクトマネージャーは同じ職種でも、会社や製品のフェーズによって行う仕事がかなり違います。
事前に色々話を聞いて、どんなフェーズの、どんな仕事を担当するのかを聞いておくと、理想と現実のギャップが少なくていいと思います。
→実際に働いた企業でのプロダクトマネージャーの仕事内容の違いを紹介した記事はこちら
[番外編]プロダクトマネージャーになったきっかけ
私自身は、大学を卒業した頃から、製品開発に関わる仕事がしたいと思っていました。
当時は、プロダクトマネージャーという職種のことを知らなかったので、ただ製品開発をしたいと言っていましたが、入社したのはIT系企業の研究職。
製品開発とは全く違う業種でした。
ただ、振り返ってみると研究所でやっていた仕事のプロセス、研究テーマの提案→研究→試作→事業会社への提案は、意外に製品開発のプロセスと似ており、研究所で身につけたことが、今となってはかなり役立っています。
→研究職の仕事内容を詳しく紹介したページはこちら
製品開発の職種についたのは10年前。
製品開発をやりたいと人事にお願いし続けたのが実り、日系企業ではじめてインターネットのネットワーク系製品の製品を担当しました。
すでに市場に投入された製品だったので、仕事は製品開発というよりは、販売促進やオペレーション色が強い仕事。
製品とそのオペレーションが事前にきちんと設計されていなかったので、毎日トラブルが起こり大変な日々でしたが、製品だけじゃないオペレーションも大事なんだと思い知る貴重な機会になりました。
そんなことから、プロダクトマネージャーとしてのキャリアをスタートし、今年で10年目です。
プロダクトマネージャーをやっていて楽しいときは?
私はプロダクトマネージャーとしては、自分が担当している製品が何かしらうまく行った瞬間に喜びを感じます。
具体的には、自分が設計した機能がリリースされて、それが世間の人から好意的な評価をもらった時だったり、自分の製品の売上が上がった時です。
私が、前職で鳥肌がたつほど嬉しかった瞬間のひとつは、皆から欠陥品だと言われ続けた製品が、会社で1、2位を争うほど大きな顧客との契約を獲得した時です。
「ほれ、正しい顧客に正しく売れば売れるんだ!」
鳥肌がたちました。
プロダクトマネージャーで辛いことは?
基本的にはプロダクトマネージャーは、自分の製品がうまくいくように何でもしなければいけない、なんでも屋さんです。
だから、泥臭いこともたくさん…辛いこともたくさんあります。
請求書の間違いが見つかった時なんかは、同僚と過去全ての請求書をチェックして…お客様に誤ったり…メッチャ泥臭いシゴトがたくさんです。
特に辛い時をあえてあげるとしたら…自分の製品が売れない時ですね。
自分が担当している製品が売れていたら、営業・マーケティング・エンジニア、すべての人がプロダクトマネージャーの言うことを聞いてくれます。
特に、営業は売上があがる製品を売りたいので、態度が顕著。
売上が上がっているときは、みんなが優しい。
逆に売上が上がっていないと、営業やSEからはなんでこんな製品を作ったんだ、などと文句をボロクソに言われました。
ただ、そんな言葉をイチイチ聞いていてもしかたないので、そういった罵倒の言葉には強くなりましたね。
プロダクトマネージャーはそれぐらい図太く生きる必要ありです。
また、プロダクトマネージャーは、プロジェクトマネージャー・営業・エンジニアなど色々な組織の人と仕事をしていかなければいけません。
ただし、実際に彼らの上司ではないので、人によっては言うことを聞いてもらえない時があります。
だから、私は人一倍、周りの人と良好な関係を築こうと努力しています。
他の人が協力してくれない、そんなときにプロダクトマネージャーとしての辛さを感じるときがありますね。
プロダクトマネージャーはプロジェクトマネージャーと違う?
違います。
プロダクトマネージャーはある特定の製品の成功に責任を持つ責任者。
従って、製品開発だけでなく、価格を決めたり、マーケティング用のメッセージを決めたり、営業とお客さんのところに行って製品を売り込んだり、さらには日々のオペレーションで何か起こったらサポートに入ったり、自分の製品の売上があがるために何でもします。
一方で、プロジェクトマネージャーは、あるプロジェクトがうまく進行して完結できるように進捗管理を行うのが仕事です。
プロジェクトメンバーの進捗状況を確認し、もし進行が滞っていたらその原因を突き止め、プロジェクトが前に進むようにサポートをしてあげる仕事がプロジェクトマネージャーだと私は理解しています。
欧米では、プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーは明確に区別されていますね。
会社の規模によっては、プロジェクトマネージャーが、プロジェクトマネージャーの仕事をすることがあります。
プロダクトマネージャーになるために必要なスキルは?
IT系界隈で言われているのは、3つ。
テクノロジー・ビジネス・デザイン(UX)です。
3つ全てが強い人はいいですが、スーパーマンみたいな人はいないので、人によってどこかが強くて、どこかが少し弱いという傾向があります。
また、会社やポジションによってもよりエンジニア的な人を求めていたり、UXができる人を求めていたりするので、本当に仕事がみつかるかどうかは本当に巡り合わせ次第といったところがあります。
ただ、プロダクトマネージャーとして、この3つのエリアを常に学び、アップデートしていかなければいけないというのは変わらないので、常に勉強ですね。
プロダクトマネージャーになるために必要なスキルを身につけるには?
プロダクトマネージャーになるための資格はありません。
ただし、欧米のいくつかの団体がプロダクトマネージャーに必要なスキルセットが学べるコースを提供しています。
アメリカ人同僚もコースを受けに行っていて、役に立ったと言っていました。
もっと手軽な方法はUdemyで勉強すること。
私もいくつかのコースを受けましたが、Udemyには本当に役に立つコースがあるので色々と探してみてください。
→プロダクトマネージャーのスキルアップに使えるUdemyコースの紹介記事はこちら
プロダクトマネージャーにオススメの本は?
プロダクトマネージャーに関する日本語の本は多く出版されていませんが、下記の本がオススメです。
世界で戦うプロダクトマネージャーになるための本
INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
プロダクトマネージャーになる方法は?
欧米の場合は、新卒でプロダクトマネージャーになる人はかなり少ないです。
多くが、エンジニアなどの技術系バックグラウンドを経て、人によってはMBAを取得し、プロダクトマネージャーになる人が多いです。
特に、シリコンバレーではその傾向が顕著です。
他には、技術SEなどの営業系バックグラウンドからプロダクトマネージャーになる人もいますね。
エンジニアと話をする機会が多いので、エンジニアと同じ言葉を話すことができる=技術系のバックグラウンドを持つ方が、プロダクトマネージャーになるには圧倒的に有利です。
特に外資系や欧米の会社では、プロダクトマネージャーの職種につくには、未経験だと厳しいので、今勤めている会社でプロダクトマネージャーの経験をしてから、他の会社のプロダクトマネージャーとして転職するのがオススメです。
私の場合は、研究職&MBAを経て、プロダクトマネージャーになりました。
それでも最初はプロダクトマネージャーのチームに入れてもらえなくて、最初は他の部署で働いていました。
そして、社内の色々なところに自分を売り込んで、新しいプロジェクトが始まったタイミングで、プロダクトマネージャーとして入りこみました。
まずは、自分がプロダクトマネージャーの仕事があっているかを確認する目的で、複業という形からチャレンジして確認を行いながら、経験を積んでいくのがオススメです。
→プロダクトマネージャーの複業案件もある!アナザーワークス【利用無料】
プロダクトマネージャーの転職方法は?
プロダクトマネージャーであっても特別な転職方法は必要ありません。
プロダクトマネージャーという職種名で、転職サイトに掲載されています。
会社によっては、プロダクトマネージャーと呼ばずに、プロデューサー、プログラムマネージャーと他の名前で呼んでいる場合があります。
プロダクトマネージャーとして求人している主な会社はこちら。
Web系の会社が多いですね。
グーグル、フェイスブック、アマゾン、ヤフー、ツイッター、楽天、LINE、ビズリーチ、マネーフォワード、Chatwork、PayPay、サイボウズ…
プロダクトマネージャーはこんな人にオススメ
世界の人々が抱えている問題を解決するために、製品やサービスを作りたいという熱い思いを持った人にオススメです。
また、リーダーシップを取る必要があるポジションでもあるので、周りの人の良さを見極め、活かしながら、周りの人と協力して働けるバランスのいい人にオススメですね。
私は、プロダクトマネージャーとして辛くも楽しく仕事をしていますし、これから5年ぐらいはこの仕事を続けようと思っています。
自分が開発した製品で、世の中にインパクトが与えたいといつも夢見ています!
→プロダクトマネージャーを専門として仕事・スキルアップの紹介サイトはこちら
まずは、複業という形からプロダクトマネージャーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?経験を積みながら、報酬ももらえるのでオススメです!
→プロダクトマネージャーの複業案件もある!アナザーワークス【利用無料】