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【現役PdMが紹介】人気コーヒーショップ「ブルーボトルコーヒー」のデザインスプリント活用例

日本でも大人気ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)のProduct Managerのプレゼンテーションを聞きに行ってきました。

ブルーボトルコーヒーでもデザインスプリントを利用したプロダクト開発を行っているとのこと。今回は、5日間のデザインスプリントを新しいサブスクリプションサービスの開発に適用し、新サービスを8週間で商品化、見事ブルーボトルコーヒーの売上げアップにつながったとのプレゼンテーションでした。

参考になった点

  • 私の経験上、製品開発はプロダクトマネージャーやエンジニア主導で行われており、実際にサポートや営業活動を行うオペレーションや営業の意見照会が、実際の製品発売の直前になっていることが多いと感じる。製品開発の初期段階から、主要なステークホルダーを巻き込んだ商品開発は結果的に時間の節約になると感じた。
  • ブルーボトルコーヒーのようなメジャーなブランドでも、インタビュー評価のためのユーザをCraiglistで集めているとは意外。Craiglistはモノの売買でした利用したことがないが、こういったユーザを集める手段としても使えることが発見。

ブルーボトルコーヒーの概要

  • 2002年にアメリカ・カリフォルニア州のオークランドで創業されたコーヒーショップ。
  • 元々コーヒー豆のデリバリサービスとして始まったが、創業からすぐにデリバリサービスからコーヒーショップにピボットし、成功を収めた。
  • 2017年にNestleが買収。2018年6月現在、アメリカと日本に店舗(うち、日本は8店舗)を構えている。

 

プレゼンテーションの概要

発表タイトル

タイトル:How to Utilize Product Design Sprints
プレゼンター:Oriana Wen - PM @ Blue Bottle Coffee

ブルーボトルコーヒーの課題

  • ブルーボトルコーヒーは、オンラインでサブスクリプションサービスを提供しており、一般消費者が家でもブルーボトルコーヒーの味を楽しめるように、毎月家までコーヒー豆を届けてくれるサービスを行っている。
  • ブルーボトルコーヒーのサブスクリプションサービスは、コアなコーヒー好きが利用しているが、顧客の数が一定になってきており、更にサブスクリプションユーザの数を増やすことが課題になっている。
  • 次のターゲットとして注目しているのが、コーヒーに興味はあるけどコーヒーのエキスパートではないユーザ。ターゲット層を取り込むことができるサブスクリプションビジネス分野での次期商品開発を行う必要があり、そのためにDesign Sprintを取り入れた。

デザインスプリントの概要

デザインスプリント活用の効果

  • Welcome Kitを8週間で商品化した。結果として、売上は6倍、顧客のLife Time Valueは11倍になった。

実際に行ったデザインスプリントのスケジュール

  • 1日目:課題設定、お客様の課題と解決できそうな課題をリストアップし、Customer Jorney Mapを作成。
  • 2日目:アイデアスケッチ、各個人に別れて課題に対するアイデアをスケッチ。並行して5日目に行うユーザインタビューのためのユーザ集め。
  • 3日目:プロトタイプをつくるアイデアを投票により選出、各アイデアの良いところを組み合わせて4日目につくるプロトタイプの設計図とした。
  • 4日目:プロトタイプづくり
  • 5日目:Craiglistより集められた5人に対して、ビデオチャットでユーザインタビューを実施。

 

デザインスプリントを使ったことによるメリット

  • 商品化の初期過程から関連する部署のステークホルダーと議論・承認がもらえたので商品化を短期間で行うことができた。
  • プロトタイプを作って、ユーザインタビューをすることにより、顧客が欲しくないもの(コーヒーづくりのトレーニングビデオ)を見つけることができた。結果的に、ムダなものを作る時間とコストをセーブすることができた。

ユーザの集め方とスクリーニング方法

    • ユーザはナントアメリカの有名な掲示板Craiglistに投稿して5人集めた。
    • Craiglistでユーザインタビューに参加してくれる人を集めた後、ターゲットとなる顧客をフィルタリングするために、コーヒを自宅で作るか?どうやってコーヒーを作るか?といった間接的な質問を尋ね、ユーザのコーヒーに対するエキスパート度合いを判断したとのこと。

コーヒーへの精通度合いを確認するのに、コーヒーに詳しいですかといった直接的な質問ではなく、間接的な質問をいくつか尋ねることによって、ユーザのコーヒーへの精通度合いを確認。

さいごに

日本でも人気のブルーボトルコーヒーのプロダクトマネージャーによる、デザインスプリントを使った商品開発のセミナーに参加して聞いた内容について紹介しました。

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